【人気の一品】

原発問題で節電意識が高まる中、 子供の玩具にも節電を意識した商品に注目が集まっている。
百貨店の玩具売り場では、テレビゲームの人気がややトーンダウン。
一方で電気を使わないボードゲームなどの売れ行きが伸びる傾向にあるようだ。

そんな中、そごう神戸店（神戸市中央区）で人気を集めているのが、スウェーデンの老舗玩具メーカー「ブリオ」の商品。
木の素材を中心につくられた彩り豊かな玩具で、孫や子供への贈り物を探す女性らの心をつかんでいる。

同店で約５年前に発売した当初は３０アイテムほどだったが、人気の高まりを受け、現在は約８０アイテムを展開。
一番人気はバッテリーを使わず、子供の手で動かして遊べる「レールウェイセット 」シリーズの「マイファーストレールセット」（５２５０円）だ。

駅舎や列車のほか、簡単に組み立てられる線路もついた乳幼児向けのセット商品。
１周するよう輪になる組み立て式の線路の玩具が多い中、あえて両端を途切れた状態にしたのは、知育面も考慮してのこと。
「線路の先まで列車を進め、子 供の想像力をかきたてる工夫」（同店玩具係の羽原弘子販売リーダー）だ。

素材は、圧力や湿度による変形の少ない欧州原産のブナ材を使用。
落下テストを通常の２倍課す独自の基準を設けるほか、子供の誤飲を防ぐ形状にするなど安全性も高く、ＥＵ（欧州連合）加盟国の安全基準を満たした商品に与えられる「 ＣＥ」マークを取得している。

さらに人気を押し上げている理由は、 そのデザイン性にもある。
乳幼児のいる家庭はとかく玩具で散らかりがちだが、インテリア雑貨のようなデザインで「床に置かれたままでも様になり、突然の来客にもあわてずに済むと評判」（羽原弘 子販売リーダー）。
絶大な人気の背景には、女性のおしゃれやインテリアへのこだわりもあるようだ。（田村慶子）

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